儲かる企業を作るためには、儲かる製品は何かを知る必要がある。取り扱っている製品単品ごとの利益をどのように計算すればよいだろうか。2つの方法がある。固定費を何らかの基準で製品ごとに配賦する全部原価計算と固定費を製品ごとに配賦しない直接原価計算がある。
全部原価計算の目的は企業資産を正確に計算する過去計算であり、直接原価計算は、どの製品が儲かるか意思決定するための現在から未来に向けての計算といえる。ある企業を訪問したとき、1000品目すべてを原価計算している最中だと言っていた、どのくらい計算に時間がかかるか聞いて見たら3ヶ月かかるという。
計算が終わった時には製品が売れなくなっているかも知れないと心配となった。単品の損益を直接原価計算で行うと1000品目なら1〜2日ぐらいで計算できる
直接原価を体得する早道のひとつとして、マネジメントゲーム(MG)を体験することである。MGとは、1976年ソニーCDIにいた西順一郎さんが開発した、経営感覚を養うゲーム要素を取り入れた経営シミュレーションのトレーニングツールである。
数人でゲーム盤を囲み、各人会社を興し、商品を売買しその結果損益計算書、貸借対照表を作成することで経営の仕組み、決算の仕組みを体得するものである。この基本が直接原価計算を用いて意思決定を行う。以前、MG研修を受講し感銘を受けたことを覚えている。
企業内では、新入社員研修、幹部候補者研修に活用されている。行政関連では、後継者育成、青年商工会議所などで研修されているが、いろいろな企業さんに伺ったとき、MGの体験者は多いが実務に活用している人には出会ったことがない。直接原価計算は、意思決定のために役立つ道具であり、特に単品の損得を計算するには最適である。そのための実践するためのツールが必要である。
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