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コンサルの現場から

コラムNo.234

『文書を作れば人は動くか』


仕事のしくみ(マネジメントシステム構築)づくりをしていると、どうしても文書を新しく作りたがる人がいる。その根底には文書を作り、徹底さえすれば、それに従い皆が動くと信じている。しかし、そうはいかない。文書を作れば作るほど守れない。

文書化の課題は2つある。「なぜ、文書は必要か」と「作成した文書の徹底」である。文書には、仕事の責任と仕事の順序を書いた手順書(Procedure)とものづくりの判断基準を書いた標準書(Standard)の2種類がある。

手順書は仕事のルールなのでわかりきっていることは書く必要がないが、守るべき仕事のルールなので、経営者の命令書と考えた方がよい。 標準書は、ものづくりの場合、規格書と条件表は仕事結果を判断するために必ずなければならない。この他に、不良をゼロにするため、生産性(少人化)を上げるためにどのように作業を行うか、ハウツー、作業上の注意事項を書いた作業標準書がある。

しくみづくりには、手順書、規格書、条件表があればよい、標準書を作成することで、不良ゼロ、生産性向上に直接影響するならば必要な文書と考えてよい。標準書を作っても不良ゼロ、生産性向上に繋がらなければ不要である。 ここに文書の必要性がある。この文書の目的は何かを追求することである。

いくら文書を作成しても、皆が仕事の目的を共有し、支持し守らなければ意味がない、「人は人から押し付けられたことは好まない」ので、自分で決めたと思えるように参画巻き込みしながら文書化することが基本となる。ファシリテーション技術を活用し、気付きから認識へと文書化することである。


文・末広繁和
更新日:2006-07-15 12:24:37

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