昨年の4月から、ISO統合マネジメントシステム(ISO9001+ISO14001)の導入を3ヶ月間準備して、4ヶ月の運用期間を経て、認証した中澤 製作所(長野県千曲市)の中沢社長にお会いした。10名の精密プレスの会社であるが、連休前ということもあるというが工場はフル稼働で忙しいという。
中沢製作所は、ISOイコール経営そのものと位置付けしている。写真は、「統合マネジメントシステム」のマニュアルである。原本は、写真手前のA4版であ るが、非管理用としてB5版のマニュアルを全社員が持っている。このマニュアルは、77頁でISO9001とISO14001の規格要求事項の手順がすべ て記述されている。
この77頁の中には、書式とは手順であると定義した書式も含まれるため、写真にあるように薄い。このマニュアル1冊があれば、品質と環境のマネジメントシ ステムに基いた仕事ができる。社長の想いで、「マニュアルとは、仕事を教えるための教科書」と定義してつくり、全社員と共通認識のもと運用している。
社長はじめ、7人が公式の内部監査員として内部監査をいている。ISO内部監査は、年間、1〜2回、サーベランスを前に、お祭りのように行う会社は多いが、この会社は違う。
毎月、どこかの部門や現場で内部監査が行われている。、多回数、多頻度、ピンポイント、短時間監査を採用しているため、仕事の手順の確認、認識を深めるために用いている。
第一者監査なので現場で話し合いながら仕事のやり方を変えていく、しくみである。社員からの提案で、非管理用のB5版マニュアルが誕生した。たえずお互いの仕事の進め方が見えるしくみである。
このマニュアルは、仕事の手順を教える教科書なので、B5版の写真に見えるように、ISOを解説した絵とか説明図がいたるところに差し込まれている。日常 的に、絵で要求事項の意図するところを掴み、文書で確認をするしくみである。お陰さまで、社外流出のクレームがほとんどないという、自信に満ちた社長の言 葉が印象的あった。
認証後、7ヶ月経過しているが、社員の皆さんの顔の輝きが一段ときらきらしている。文書化は、社長が担当したが、対話を基本に自分達でISOのしくみを作り上げたという自信の現れである。
しかも、自分達は外部から見られているという意識を持ちながら、ISOの導入目的である「会社をよくしたいという」想いの形が伝わってくる。一人ひとりの「考えるエンジン」が動いているなと感じた。
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